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雪板シェイピング | カンナ&やすり

前回、電動ノコで切り出した雪板ですがその後のシェイピングの様子を紹介します。 ノコで切り出してほとんど形は完成したのですがここから3種類のカンナを使って形を整え、あらゆる気持ちを注ぎ込みつつ滑りやすく乗りやすいように削っていきます。
まず普通の平かんなを使って滑走面を削ります。自分の場合、キックが付いてあがっているノーズとテールは付け根部分から船底状(コンベックス形状)になるよう板の外周を削っていきました。乗ったときに操作性がよくなるようにと雪に刺さりにくくなるようにとの思いからです。真ん中の平らな部分は直進性を考えてフラットに仕上げました。ウエスト部分の雪面に接する部分はエッジがあったほうがターンしやすいだろうと考えソール面は角も残して仕上げました。直進性と操作性どちらもいいように今までスノーボードをしてきた知識と気持ちを注いだつもりです。 テールセンターは雪が後ろに抜けやすいようにとの気持ちで三角形にスリットを入れました。 デッキ側は凸面を湾曲削りできる外丸かんなというもので角が滑らかなRになるように外周を削っていきます。このかんなは歯がRになっていて彫刻刀の丸刀のようになっています。このかんなは丸みを出すのに大活躍しました。 有効エッジ部分のウエストのくびれた部分は反台かんなというかんな自身がかまぼこ上になっているものを使いました。これも雪板のウエストを削るために存在するかのような大活躍っぷりでした。
かんなを使ってのシェイプは文章に書くとあっさり終わりですが何気にとても時間がかかっています。デッキは綺麗な丸みと手触りが出るように、ソール面のコンベックスも左右が均等に滑らかになるように何度も何度もかんながけをしています。何気にテールのスリットも時間がかかりました。 そうして形が完成というより自分が納得するところまでかんなをかけたところで今度はやすりです。より手触りがよく滑らかになるように、このあとの塗料がのりやすいように何回もやすりをかけました。 やすりは150番の荒いものでシェイプの続きをして400、800番と目を細かくしていき仕上げました。やすりまくったのでてろってろになりました。いい手触りです。これでシェイプは終了です。 かんなでもやすりでもやはり木曽ヒノキは削っていていい匂いに包まれます。かんなをかけていて木目によってかんなをかける向きがあったり木を触っていると色々な発見がありました。やはり自分で乗るものを自分で触れて考えて作るということはやってみないとわからない得るものがあります。この雪板へ注がれる思いや気持ちも作ることによってどんどんましていきます。雪板はもちろん乗るものですが乗るだけでなくやはり作るものなんだと感じます。 今後はさらに塗装ですが塗料などなどもまた追って紹介します。